2023年9月24日(日)、プールマイスターが水質を監修する久ヶ原SCにて、障害のある方と一緒にスポーツ活動を楽しむスポーツ支援団体であるNPO法人FunPlace39さんと共催という形で「人と環境にやさしい水質」を体感する水泳教室を実施しました。今回がプールマイスターとしては初となる障害を持った方々を対象としたイベントとなりました。
今回もゲストは豪華に。ということで、アテネ2004大会から5大会連続でパラリンピックに出場し、東京2020大会での男子100m自由形(S4)金メダルを含む5つのメダル獲得も記憶に新しい鈴木孝幸選手にお越しいただきました。プールマイスター主催の水泳教室では初となる現役選手の登場に参加者及びギャラリーの熱量も高まっていました。
2部制で行われたイベント
今回のイベントは2部制で行われ、第1部ではパラ水泳の大会にも出場する方たちを対象とした「パラスイムクラス練習会」、第2部では「アンジェルマン症候群」などの重度遺伝疾患等を持つ方々を対象とした「親子水中療育クラス」という形で実施。
どちらのクラスでも鈴木孝幸選手には東京2020パラリンピック大会の金メダルを見せていただき、みんな目を輝かせていました。
そしてプールでの教室は、まずは鈴木選手によるデモンストレーションからスタート。
参加者の皆さんと保護者の皆さんも鈴木選手の泳ぎや身体の使い方を食い入るように見つめ、また泳ぐ水の音に耳を傾けていました。パラリンピック金メダリストの泳ぎを間近で見学できる機会を得て、参加者の皆さんそれぞれにインスピレーションを受けたようです。
パラスイムクラス練習会の様子
パラスイムクラス。普段は週に2回程度泳ぐという参加者の皆さんはしっかりと泳力もあり、人と環境にやさしい水質も感じながら練習を行いました。鈴木選手も一緒に泳いだり、水中で泳ぎを見せたり、質問を受けアドバイスする様子も伺えました。参加した皆さんの笑顔が何よりもその充実ぶりを証明してくれています。
親子水中療育クラスの様子
続いて行われた親子水中療育クラス。こちらにご参加いただいた皆さんは重度遺伝疾患を持つ方々。中でも、一般的にはあまり聞き馴染みのない「アンジェルマン症候群」を皆さんはご存知でしょうか。障害の主な特徴は重度の精神発達遅滞、失調性運動障害、てんかん発作、睡眠障害などがあるそうですが、FunPlace39さんのウェブサイトでも紹介されている通り「前向きにさせてくれる’’最高の笑顔”」が1番の特徴なのだそうです。
周囲のサポートも必要となり、プールに入る環境はまだまだ決して多くはなく、FunPlace39さんの取り組みによって月に2〜3回こうして親子水中療育の機会があるとのこと。今回の久ヶ原SCでのクラスでは、鈴木選手とも色々と会話しながら、皆さんプールを楽しんでいただけたようで、本当に素敵な笑顔を見せてくれました。
最後は皆さん鈴木選手にたくさんの質問を投げかけていました!
参加者の声
「人と環境にやさしい水質」を体感する水泳教室を終え、参加者からはとてもポジティブな声をいただきましたのでいくつかご紹介させていただきます。
・肌がかさかさにならず、良かったです。また、泳いでみたいと思いました。(女性・10代)
・目に水が入っても刺激が少なく優しい水だなと思いました。(男性・10代)
・プールの肌ざわりが良く、プールサイドに着いた際も、塩素の臭いがしない所が無臭で、泳いでる時も、鼻に水が入ったのにも関わらず「ツーン」とした感じが全然なく、ドライヤーをした後の髪質が、パキパキした感じがなく、すごく気持ち良く泳げたので、良かったです。(男性・10代)
・臭いもなく、水もなめらかな感じで、障がいがある娘も、普段以上にリラックスできていた気がします。ありがとうございました。(男性・50代・保護者)
・普段プールから上がった後、肌が乾燥しやすく荒れやすいですが、上がった後も肌がすべすべな感じがして気持ち良かったです。塩素の臭いも全然気にならないので、また入りたいと思いました。(女性・20代・コーチ)
ゲスト講師・鈴木孝幸選手の声
今回ゲスト講師を務めて下さった鈴木孝幸さん。実は水泳教室などでの指導経験はほとんどなかったのだそうですが「みんなが楽しそうに水と親しんで泳いでいたのがすごく印象的です。僕自身もトレーニングをしているとハードな辛いことが多いんですけど、楽しみながら、仲良くしながらトレーニングしていこうかなという気持ちにもなりました(笑)。参加者の皆さんからも声をかけてくれたり、こちらからアクションを起こすとリアクションがあったり、単純に一緒に泳ぐだけではなく、水の中で楽しい時間を過ごすことが出来たかなぁと思います。」とご自身もイベントを楽しみながら、参加者の皆さんとの時間を過ごしていただけたようです!
また水質に関しても「水の感覚は温泉のお水を触っているようなサラサラというよりはちょっと肌に残る感じ。他の方も言ってましたが、塩素の臭いが少なかったり、上がってからもプール後の乾燥する感じがなかったりして凄くいいなぁと思いました。(第1部と第2部の間も)髪の毛がパサパサせず、潤いがあります(笑)。週に何度もプールに入っていると髪の毛も傷んだり、肌も乾燥しがちになるので選手にもピッタリだと感じました。」としっかりとプールマイスターがつくる水質の違いも感じていただけたようです。
そして折角現役選手にお越しいただいたので最後に今後の抱負もいただきました!
「まだ(パリ)パラリンピックに出られることは決まっていないので、来年行われる予定の選考会でしっかりとパリパラリンピックの代表になって、パラリンピック本番ではまた金メダルを目指して頑張りたいなと思います。前回も個人種目は全てメダルを獲れたので、次もそこを目指していきたいと思います。」と力強く意気込みを語ってくれました!
今回イベントにご参加いただいた皆様、共催いただいたNPO法人FunPlace39の皆様、そして久ヶ原SC様と運営に関わって下さった関係者の皆様に御礼申し上げます。
プールマイスターでは、今後もプールの水質監修の導入を拡大し、導入施設でのこうしたイベント開催も進めて参ります。ご興味ある方は是非株式会社D&F projectまでお問い合わせ下さい。